イマジン

 出張からの帰路、カーラジオからジョン レノン、イマジンの歌詞が日本語訳で流れてきていた。似ている。仏教者、ひろ さちやの<般若心経現代語訳>の内容によく似ている。そう思った。ひろ さちやの訳「・・・物質的存在がすなわち空、空がすなわち物質的存在なのだ。・・・すべての存在に実体がない・・・仏教で説かれてきた“四つの真理”もなく、智もなければ得もない。もともと得るということがないからである。・・・往き、往きて、彼岸に達せる者よ。まったき彼岸に達せる者よ。悟りあれ、幸あれ」。 そしてジョンの歌詞「・・・仰げば空があるだけさ・・・国もなく・・・殺す理由も、死ぬ理由も、宗教だってない・・・貪欲も、飢餓もなくなり・・・」と続く。
 この二つの詩の内容を比べながら、ジョンがビートルズの一時期、インドへ行き、マハリシ・マヘン・ヨギ(一種の食わせ物であったらしいが)のもとに滞在していたことがあったことも思い出した。
 ・・・そして、想った・・・きっとそうだ・・・
 “奇跡”のキリスト教世界から、“神秘”に包まれた仏教的東洋思想の世界を、ジョンが垣間見た時、世界観について、それまで感じたことのない新しい認識を、彼はある意味漠然と感じ取ったのではなかろうか。そしてこの曲が生まれた。
 よく言われるように、“共産主義の歌”でも、“反戦歌”でもない。イマジンはまさしく、ジョン レノンが描いた理想郷ー彼岸と考えてもよい、を魂を込めて世にメッセージした、彼の代表作にふさわしい名曲である。
 ・・・たとえ間違っていても、たとえひとりよがりだと笑われても、かまわない、そう解釈したい、永遠のヒーロー、彼の岸へ至れし男、ジョン レノンのために・・・
 国道をそれて、我が家への曲がりくねったアスファルト道を直射するヘッドライトの帯を追いながら、そう思った。

 
f0139292_15263778.jpg

[PR]

by morinonusi | 2007-06-15 19:57 | Comments(0)  

<< 時と光 リサイクルは愛 >>